感染予防。アルコール消毒に頼るのはNG

time 2022/07/09

folder レポート健康と体

コロナウィルスにはアルコール消毒。と信じ切ってはいませんか？

それってちょっとまずいかもしれません。

手軽さもあってか、どこへ行っても消毒、消毒、消毒。アルコール消毒さえしとけば感染予防になってるでしょう？

という様子の人が多いように見えたので、私は危機感を感じています。

そこで、なぜアルコール消毒に頼りきりだと危険なのかを調べました。

アルコール消毒は皮膚の免疫を傷つける

アルコールは皮脂を溶かしだしてしまい、洗浄剤の界面活性剤はタンパク質の構造を変化させ角層の形成不全を生じます。手洗いや手指消毒を頻回に行うと刺激の繰り返しで皮膚のバリア機能が弱くなり、乾燥して皮膚がめくれやすくなります。
https://hifuka-eigo.com/general/services/post-16えいご皮フ科より引用

つまり皮脂をアルコールが取り除いてしまうことで、皮膚のバリア機能が落ちてしまうのです。

肌荒れしない人はアルコール消毒をしても問題ないでしょう。

しかし、アルコール消毒をした後に皮膚が少しパサつくような方は１、２回のアルコール消毒で皮脂が無くなっているはずです。

これではせっかくマスクなどで予防しても、ウィルスが皮膚から侵入する可能性が出てきます。

肌荒れした際は、ワセリンなどで皮膚の保湿をしましょう。

ワセリンと混ぜるだけアロマハンドクリーム

手洗いで感染予防をしよう

「流水のみでのすすぎ・石鹸でのもみ洗い」のいずれでも、手に付いたウイルスを減らすことができることを検証した科学論文のデータが示されています。
https://hc.mt-pharma.co.jp/hifunokoto/selfmedication/1573田辺三菱製薬　ヒフノコトサイトより引用

石鹸や家庭用の洗剤・ハンドソープでエンベロープを破壊すれば、不活化させることができると考えられます。中略つまり、手をしっかりと洗える状況であれば、敢えて「アルコール消毒」でなければならない理由は特にない、ということです。
https://pharmacist.m3.com/column/covid/2136ｍ３.com薬剤師より引用

アルコールはウイルスの脂質できた膜（エンベロープ）を溶かすことで消毒効果を発揮します。
それと同時に、肌の皮脂膜も取り去ってしまうのです。
中略
皮脂膜は皮膚のバリア機能を形成する重要なファクターの1つです。
中略
そのため、できるだけアルコール消毒の回数を減らすことが大切です。
中略
コロナウイルス対策としては、アルコール消毒だけでなく石けんを用いた手洗いも正しく行えば消毒効果があるとされています。
https://maison.kose.co.jp/article/drphil/g/g-phil-doctors-column-20210309/＼皮膚科専門医に聞く／手荒れを防ぎながら手指を清潔に保つ方法－消毒編－Doctor’s columnより引用

アルコール消毒よりも手洗いの方が手荒れのリスクが少ないです。

飲食店に大抵は、手洗いをする場所があります。

入店したときにはアルコール消毒ではなく、食事の前に手洗いをすれば良いと思います。

アルコール消毒で体調不良になることがある

エタノールが皮膚に付いたり、揮発したものを吸い込んだりして体調不良を起こす人がいる。
中略
食品に入っている少量の酒成分で体調を崩すこともあったという。
中略
皮膚に触れるだけでも、かゆみが伴い「アルコール消毒以外にも予防対策があることを分かってほしい。
https://kachimai.jp/article/index.php?no=2020311132011十勝毎日新聞より引用私はアルコール過敏症　新型コロナ対策の消毒に困惑～増える化学物質過敏症

いわゆる化学物質アレルギーです。

限界値を超えてその成分を体にためてしまうと、少しでもその成分に触れたとたんに、具合が悪くなるのです。

つまり、アルコール消毒をやりすぎると、誰もが発症する可能性があります。

アルコール消毒を強制している人は今すぐ止めましょう。

あなたの善意で誰かが辛い思いをしているかもしれません。

代わりに手洗いを勧めてあげましょう。

他のウィルスも予防したほうが良い

コロナウィルスは外側の膜を破壊さえすれば無力化できるという話です

（個人的にはウィルスの膜が破壊されても、まだ中身が引っ付いているかと思うと、手を洗いたくなりますが）

しかし、他のウィルスはどうでしょうか。

ノンエンベロープウィルスにはアルコール消毒をしても感染するそうです。

エンベロープという膜が無い構造のウィルス相手には、膜を破壊して無力化するという作戦では効果がないのも当然ですね。

予防の基本は、やはり流水とせっけんでの小まめな手洗い。
中略
ウイルスや菌を物理的に流し去ることが大事だ
中略
菖蒲川特任教授は「新型コロナウイルスの予防も、今ではアルコール消毒でもよいといわれるが、初めはきちんとした手洗いが呼び掛けられていたはず」
https://www.niigata-nippo.co.jp/articles/-/4073新潟日報より引用