2022/05/19
ビタミンCについてみなさんはどのくらいのことを知っていますか?果物に多く含まれているイメージやなんとなく摂っておいた方が良い栄養素。などの漠然とした必要かな?くらいの認識ですか?
まずはビタミンについて簡単に載せておきます。
微量で動物の栄養を司り,しかも体内でつくられず,外部から取込まなければならない有機化合物。
種類としては2種類に分かれます。油に溶けやすい脂溶性ビタミンと水に溶けやすい水溶性ビタミン。脂溶性ビタミンはA、D、E、Kの4種類。水溶性はB1、B2、ナイアシン、B6、B12、葉酸、パントテン酸、ビオチン、Cの9種類です。
細かいことについては今回は省略しますが、ビタミンCについては水溶性のビタミンに含まれます。
溶性ビタミンは、一度に多く摂っても、余剰分は直ぐに尿の中に排泄されてしまうため、明日まで持ち越すことはできません。
Cのビタミン真実より引用
つまり摂取しすぎるリスクがない代わりに一度にたくさん摂取して体にためておくことができません。そのために気が付かない間に意外と不足しやすいのです。
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ビタミンCがしてくれること
ビタミン類は体にとって必要不可欠な成分なので様々な研究が行われているようです。
コラーゲンの材料になる
コラーゲンは細胞と細胞の間をつなぎ合わせる接着剤のような役割を果たし、皮膚や血管、骨に柔軟性を与え、そして丈夫にしてくれます。実に骨の20%はコラーゲンで出来ているのです。このコラーゲンの合成にはビタミンCが必要不可欠です
Cのビタミン真実より引用
ひどく不足すると少しのけがで骨折しやすくなったり出血しやすくなったりします。
体の酸化を防ぐ
ビタミンCのもう一つの重要な働きは、発生した活性酸素種を素早く消去する力を持つ、強力な抗酸化物質としての働きです
東京都健康長寿医療センター研究所より引用
ストレスでも体の酸化は加速するので対抗するためにぜひ摂っておきたいですね。
老化を防ぐ
ビタミンCが不足したマウスの平均寿命は6ヶ月と約1/4に短縮していました
死亡したマウスを調べてみても、がんや炎症などの明らかな病気は起きておらず、体重の減少や臓器の萎縮といった老衰のような状態で死亡していました。
中略
からだの中のビタミンCが不足すると、全身の色々な臓器で老化が速まるのです。
東京都健康長寿医療センター研究所より引用
病気になっていないのに衰弱してしまうなんてまだまだ知られていないビタミンCの機能がありそうです。
このように発見されている事実だけでもビタミンCは非常に幅広い機能を果たしていることが分かります。
そんな事実を見ていてふと、思いました。このビタミンCが足りないと多大な被害を受ける体の部位があることに……
ビタミンCが足りなすぎると肌が荒れる
老化すること自体も嫌ですが、その前に肌の状態に多大な影響が出ます。美容的な問題はもちろん、免疫機構としても皮膚の状態を良く保つのは大切なことなのでどんな人でも肌が綺麗な方が健康でいられます。
皮膚の柔軟性と弾力
皮膚にある9種類のコラーゲンの中でもⅠ型、Ⅳ型、Ⅶ型の3つのコラーゲンは、肌のハリや弾力を保つために必ず必要なものです。
資生堂コラーゲンラボより引用
このことからコラーゲンの材料になるビタミンCは若々しい肌には必須と言えます。
皮膚のしわ
もともと真皮ではコラーゲン線維がしっかりと張られ、それぞれが交わるように交差しています。そのため、肌はピンと張り弾力を保っています。
ところが、紫外線に当たり続けるとこのコラーゲンの線維が切れたり、分解する酵素が活発になるなどし、しわやたるみが引き起こされます。
これには紫外線が当たると発生する活性酸素が大きく関わっていると考えられています。
コラーゲンの材料になったり、活性酸素を除去する効果のあるビタミンCは肌のしわを減らすことにとても貢献できそうです。
紫外線からのダメージにも対応できる
紫外線にあたるとコラーゲンは小さく切断され、エラスチンを変性させる酵素が分泌がなされます。そして、皮膚が弾力を失ってたるみ、シワとなるのです。
つまり紫外線に当たってコラーゲンがバラバラにされてもそのコラーゲンをひたすら修復する能力が体にあれば紫外線を浴びても肌は綺麗なままでいられます。
紫外線に当たることを避けるよりも、たとえ紫外線でダメージを受けても肌のダメージが問題なく修復される方が良いのではないでしょうか。
美白成分
メラニン生成の過程は酸化反応が多いため、ビタミンCによる還元作用によってメラニン生成を遅延させる作用(メラニン生成過程での還元作用)がある。また、メラニンそのものに対しても還元効果によって黒い色を淡色化する作用がある。
つまり、シミを消したり薄くしたりする効果があるようなのです。また、シミの原因であるメラニン色素が分解されるという興味深い実験もありました。
参考URL
茶色くなったリンゴが白くなるくらいなので私たちの肌にも同じような効果が期待できると思います。とても美容向きの成分です。
ではどうやってビタミンCを補給するのか
ここまで読んでじゃあビタミンCを摂らなくちゃ!さっそくサプリメントを買いに行こう!と思った方、ちょっと待ってください。ビタミンCと書いてあるものを食べたり飲んだりしたからといって体にビタミンCが入るとは限りませんよ。
その製品に入っているビタミンCの量では足りない場合もあればその摂取の仕方ではビタミンCが体内で使用できないことだってあるのです。
例えば肌のケアといわれると真っ先に思い浮かべるであろう化粧品は
つまり化粧品の「浸透」というのは角層に化粧品の成分を行き渡らせることです。あくまで皮膚表面の角層までしか浸透はしないので、その角層の下で細胞分裂している「基底層」や「繊維芽細胞」まで成分が届くことは、基本的にありえないのです。
ベリー系の果物はビタミンが豊富
ブルーベリーやラズベリーはビタミンCだけでなくそのほかのビタミンも幅広く含まれているので老化防止やお肌に良いです。本能的に老化を防止しようとするからか、好んで食べる女性が多い気がします。
ヨーロッパではエルダーベリーが美白効果があると古くから利用されてきたようです。
参考URL
果物が無理でもじゃがいもにもビタミンCは入っている
果物は苦手だったり、わざわざ食べるのが面倒だったらじゃがいもでビタミンCを摂ってみてはどうでしょうか。
じゃがいもは、タンパク質や炭水化物、食物繊維、各種の水溶性ビタミンやミネラルを含む栄養価の高い食品です。 特に、ビタミンCは100 g当たり35 mgと豊富に含まれています(図1)。
東京都健康長寿医療センターより引用
加熱してもビタミンCは大丈夫?
よくいわれているビタミンCが含まれている果物や野菜は生で食べたほうが良いというのは本当なのでしょうか?
加熱時間に対するビタミンCの濃度の変化から、ビタミンCが「加熱によって壊れる」こ
とは確かである。しかし、私たちが予想したよりも分解に要する時間は、はるかに長かった。
この実験によると2時間ほど加熱してもほとんど変化は見られなかったようです。温度の条件は見当たりませんでしたが、たいていの料理では大丈夫そうです。
ビタミンCは水溶性のため、水と共に扱う料理では水分中に溶け出して、流れてしまいます。そのため、流水で野菜を洗ったり、茹でたり煮込んだりする料理では失うビタミンCは比較的多くなる傾向に。ビタミンCをより効率的に摂取するには、炒めものや蒸し物にしたり、できるだけ水に触れる時間を短くすることがポイントとなるようです。
ビタミンCは水溶性ですから、どちらかというと加熱よりも出ていく水分が問題のようです。
ジャムやジューサーで作るジュースでもさっと火を通す料理でもビタミンCを補給することはできるようです。
ハーブでもビタミンCは摂れる
ローズマリーやレモングラスなどハーブと呼ばれる植物にもビタミンCが含まれているものは数多くあります。ティーパックとお湯で煮出しておいてホットでもアイスでも好きな状態のお茶を水筒に入れて持ち歩いて飲むだけで、簡単にこまめなビタミンCの補給になります。
参考URL
若くいたいならビタミンCはとても大切な成分ですね!こまめに補給していきましょう。
アイキャッチ画像提供 Pixabayのjill111による画像です